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引用元: http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1411010190/

関連記事→【SS】 のび太「ドラえもん!肝試し行くことになったよ!」【2】

1: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)12:16:30 ID:wpWohVzyg
ドラえもん「肝試し?」

のび太「そうなんだよ!どうしよ、僕怖いよ!」

ドラえもん「ああ……またジャイアン達につまんない意地張ったんでしょ?」

のび太「だ、だって……」
3: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)12:17:50 ID:wpWohVzyg
~スネ夫の家~

ジャイアン『――すげえ怖かったな、この映画……』

しずか『本当。私、もうダメ……』

のび太『……』ブルブル

スネ夫『僕のパパがね、映画監督と友達なんだ。これ、公開前のものなんだよ?アンケートってことで、特別に借りたんだよ』

ジャイアン『ああ……本当に怖かったよ』

しずか『でも、最後の終わり方は素敵だったわ。私は良かったと思うわ』

のび太『……』ブルブル

しずか『……のび太さん?』

のび太『えッ!?な、何!?』ビクッ

しずか『どうしたの?顔が真っ青よ?』

のび太『い、いや……何でもないんだけど……』

スネ夫『あれれ?のび太、怖かったのか?』ニタニタ

ジャイアン『そこまで震えるほどかよ。まったく、のび太は弱虫だな』ニタニタ

4: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)12:18:47 ID:4A3vemEI8
『』は回想ってこと?

5: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)12:19:17 ID:wpWohVzyg
>>4
うん

6: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)12:19:36 ID:wpWohVzyg
のび太『そ、そんなことないよ!ぜ、全然、大したことなかったよ!』

スネ夫『嘘つけ!凄く怖がってたじゃないか!』

のび太『そんなことないって!僕、お化けなんて全く怖くないもん!』

ジャイアン『本当か?本当に怖くないのか?』

のび太『も、もちろん!』

ジャイアン『よぉし!だったら、肝試しに行こうぜ!』

のび太『え、ええ!?き、肝試し!?』

スネ夫『うんうん!そうだね!行こう行こう!』

ジャイアン『当然、のび太もついて来るよな?』

のび太『――ッ!』

しずか『ちょっと二人とも!やめなさいよ!』

スネ夫『だってのび太、お化けなんて怖くないんだろ?だったら、全然かまわないと思うけど?』

のび太『――!あ、ああ!行ってやるよ!』

しずか『ちょっとのび太さん!』

ジャイアン『よぉし!決まりだ!出発は今夜だからな!』

スネ夫『逃げるなよ!のび太!』

のび太『誰が逃げるもんか!お、おお、お化けなんて、ちっとも怖くないんだから!』

ジャイアン『……その言葉、忘れんなよ!ハハハハ……!』

7: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)12:21:22 ID:wpWohVzyg
のび太「……と、いうわけなんだ……」

ドラえもん「はぁ……キミってやつは……」

のび太「どうしよドラえもん!」

ドラえもん「どうするもこうするも……怖いなら怖いって言えばいいじゃないか」

のび太「そ、そんなこと言えるわけないだろ!?今更、カッコ悪いし……」

ドラえもん「もう……妙なプライドだけは高いんだから……」

のび太「ねえねえドラえもん。お化けが怖くなくなる道具とかないの?」

ドラえもん「そうやってすぐに僕を頼らない!これは、キミが意地を張ったせいなんだからね!」

のび太「だ、だって……」

ドラえもん「キミはいつだってそうだ!自分が原因なのに、何かあるとすぐに僕に頼んで来る!そんなんじゃ、いつまで経っても立派な人にはなれないよ!?」

のび太「……うぅ……うぅ……」

9: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)12:24:13 ID:wpWohVzyg
のび太「……ぐす……ぐす……」

ドラえもん「……もう……しょうがないな、キミは……」ゴソゴソ

のび太「何か出してくれるの!?」

テッテレー!

ドラえもん「“太陽メガネ”ぇ!」

のび太「何?それ?」

ドラえもん「これをかけると、その人だけはまるで昼間みたいに景色が明るく見えるんだ。景色が明るいなら、怖くはないでしょ?」

のび太「うん!それなら大丈夫だよ!」

ドラえもん「ただ、やり過ぎないようにね。キミは見えていても、他の人は違うんだからね」

のび太「うん!分かってるよ!」

ドラえもん「……心配だなぁ……」

12: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)12:42:08 ID:wpWohVzyg
~夜~
ジャイアン「――みんな揃ったな」

スネ夫「うん!」

しずか「……こんな夜遅く……ママにばれたら怒られるわよ……」

のび太「そ、そうだよ……」

ジャイアン「夜やるから肝試しなんだろ!ホラ、行くぞ!」

のび太「う、うん……」

スタスタ…

13: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)12:42:31 ID:wpWohVzyg
~山奥~
のび太「ね、ねえジャイアン。本当にこっちなの?」

ジャイアン「ああ。間違いない」

スネ夫「昼間のうちに、僕とジャイアンで下見してたんだよ」

しずか「な、何があるの……?」

ジャイアン「フフフ……それはな、廃病院だよ……」

のび太「は、廃病院!?」

スネ夫「そうそう。……数十年前に潰れた病院なんだよ。噂では、お化けが出るって話だぞ?」

しずか「や、やめてよスネ夫さん……」

のび太「……」ブルブル

14: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)12:45:50 ID:wpWohVzyg
ジャイアン「お?のび太、もう怖がってるのか?」

のび太「そ、そんなことないよ!」

スネ夫「だったら、お前が先頭になって歩けよ」

のび太「ええ!?ぼ、僕が!?」

ジャイアン「怖くないなら構わないだろ?ホラ、さっさとやれよ」

のび太「う、うん……」

のび太(そ、そうだ!ドラえもんの道具で……!)カチャ

のび太(――ッ!本当に明るい!まるで昼間みたいだ!)

のび太「じゃあ行こうか!みんな!」

ジャイアン「お、おう……」

スネ夫「な、なんだ……?急に元気になって……」

16: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)15:45:16 ID:izbkcIVg4
~廃病院前~
ジャイアン「――つ、着いたぜ……」

しずか「こ、ここが……」

スネ夫「……うん、廃病院……昼間見た時と雰囲気がまた違うけど……」

のび太「ボロボロじゃないか……」

のび太(明るくても、凄く不気味なんだけど……)

しずか「ね、ねえ……やっぱり帰らない?子供だけでこんなところに来るなんて危険だわ」

スネ夫「そ、そうだよね……」

ジャイアン「な、なんだよスネ夫。ビビってんのか?」

スネ夫「そ、そうじゃないけど……」

17: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)15:49:47 ID:izbkcIVg4
ジャイアン「……おいのび太!お前先頭だろ!?早く行けよ!」

スネ夫「そ、そうだぞ!」

のび太「……分かったよ。行くよ。行けばいいんだろ」

しずか「ちょっとのび太さん!危ないわよ!真っ暗だし……」

のび太「大丈夫大丈夫。早く行こう」

ジャイアン「お、おお……」

スネ夫「のび太、何だか今日は元気だな……」

スタスタ…

18: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)16:29:25 ID:izbkcIVg4
~廃病院内~
ジャイアン「ま、真っ暗だな……」

スネ夫「う、うん……何も見えない……」

しずか「わ、私、怖い……」

のび太「大丈夫だよしずかちゃん。僕が付いてるし……」

のび太(確かに明るいけど……それでもかなり怖い……)

のび太「ねえジャイアン、これ、どうすればゴールなの?」

ジャイアン「……そ、そうだな……一番奥に行けば、それでいいだろ……」

しずか「い、一番奥って、どのあたりなの?」

スネ夫「さ、さあ……」

のび太「さあって……昼間のうちに見たんじゃないの?」

スネ夫「……中までは、見てないんだよ」

しずか「な、なんですって!?」

19: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)16:38:48 ID:izbkcIVg4
スネ夫「だ、だって!ジャイアンが本当に行くとは思わなかったから……!」

ジャイアン「な、なんだよ!俺のせいだって言うのかよ!」

スネ夫「だってそうでしょ!?こんな夜中に、子供だけで来るとは思わないでしょ!?」

ジャイアン「て、てめえ!」

しずか「やめてよ二人とも!ケンカしてる場合じゃないでしょ!?」

のび太「ああもう……うるさいなぁ。とりあえず、どうするの?進むの?戻るの?」

ジャイアン「い、行くに決まってるだろ!」

スネ夫「……い、行くんだ……」

しずか「ね、ねえ……戻りましょうよ……」

のび太「大丈夫だって。ただの廃屋じゃないか」

ジャイアン「そ、そうだな!ほらのび太、さっさと進めよ!」

のび太「ああもう。分かってるって―――」

――スーッ

のび太「―――ッ!?な、なんだ!?」

スネ夫「ど、どうしたんだよ!いきなり大声出すんじゃないよ!」

のび太「……今、奥の方で、何かが横ぎった……」

しずか「えっ!?う、嘘でしょ!?」

21: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)16:51:46 ID:izbkcIVg4
ジャイアン「お、おい!つまらない嘘つくなよ!」

スネ夫「そ、そうだぞ!のび太のくせに生意気だぞ!」

のび太「う、嘘じゃないって!本当にいたんだよ!」

しずか「こ、怖いわ……!」

……ガタガタガタ…!!

ジャイアン「――ッ!?急に窓が揺れ出した!?」

スネ夫「あわわわ……!」

――パリン!パリン!

しずか「蛍光灯が割れていく!?」

のび太「な、なんなのコレ……!いったいなんなの!?」

スネ夫「――う、うわあああ!ママあああ!!」――ダッ!

ジャイアン「――ッ!おいスネ夫!一人で勝手に動くな!」

スネ夫「うわあああぁぁぁ……!!」

しずか「スネ夫さんがどこかに行っちゃう!」

のび太「追いかけよう!」

ジャイアン「あ、ああ!――スネ夫おおお!!」

ダダッ!!

23: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)16:55:33 ID:izbkcIVg4
ジャイアン「スネ夫!スネ夫おおお!」

しずか「スネ夫さん!待って!」

のび太「スネ夫!そっちは出口じゃないよ!」

ジャイアン「あいつ、完全にパニックになってやがる!」

しずか「マズいわよ!どうするの!?」

のび太「置いてくわけにはいかないよ!スネ夫ー!」




スネ夫「――ぎゃあああああああ……!!!」

ジャイアン「―――ッ!?スネ夫の叫び声!?」

しずか「何かあったのかしら!」

のび太「スネ夫ー!!スネ夫ー!!」

25: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)16:58:48 ID:izbkcIVg4
ジャイアン「この部屋からだ!」

のび太「しゅ、手術室……!!」

ガラッ――!

ジャイアン「スネ夫ー!おい!スネ夫ー!!」

しずか「く、暗くて何も見えない!」

のび太「誰もいないよ!ここには、誰もいない!」

ジャイアン「何で分かるんだよ!」

のび太「そんなの、今はどうでもいいだろ!?それより、スネ夫はここにはいないよ!」

しずか「じゃ、じゃあ……いったいどこに……!」

ジャイアン「バカ言うな!確かに、ここから声が聞こえたんだよ!いきなり人が消えるなんて、あるわけないだろ!?」

のび太「で、でも……!!」

27: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)17:06:02 ID:izbkcIVg4
――サワッ

しずか「――ッ!?キャ、キャアアア!!」

のび太「し、しずかちゃん!?」

ジャイアン「ど、どうしたんだよ!」

しずか「い、今誰かが後ろから私の髪を触ったの!」

のび太「え!?誰もいないよ!?」

しずか「本当よ!本当に、触ったの!」

ジャイアン「どういうこと―――うわああああ!!」

のび太「じゃ、ジャイアン!?」

………。

しずか「……ね、ねえ……剛さん、は?」

のび太「……い、いない……いなくなった……!!」

28: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)17:12:50 ID:izbkcIVg4
しずか「う、嘘……嘘……!」

のび太「そ、そんな……確かに、さっきまでいたのに……!!」

のび太(明るいはずなのに……見えてるはずなのに……!!凄く怖い……怖いよ……ドラえもん…!)

しずか「の、のび太さん……私……怖い……!!」ガタガタ

のび太「し、しずかちゃん……」

しずか「……」ガタガタ

のび太「……!」

のび太(しずかちゃん、凄く震えてる!……僕が……僕が、守らないと……!)

のび太「……しずかちゃん!一旦、外に出よう!」

しずか「え!?で、でも二人が……!」

のび太「このままじゃ、僕達まで消えちゃうよ!今はとにかく、ドラえもんを呼ぶんだ!ドラえもんなら、きっと二人を助けてくれる!」

しずか「ど、ドラちゃん……」

のび太「ホラ!僕の手に捕まって!行くよ!」

しずか「……わ、分かった!」

――ガシッ

のび太「よし!ここを出よう!」

しずか「ええ……!」

ダダッ




29: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)17:19:31 ID:izbkcIVg4
クスクスクス…

しずか「の、のび太さん!後ろから笑い声が……!」

のび太「振り返っちゃダメだ!とにかく、走るんだ!」

しずか「え、ええ……!」

クスクスクス…

のび太(何だよこれ……誰もいないのに、笑い声が聞こえてくる……!)

ガッ

しずか「――キャっ!」バタンッ!

のび太「しずかちゃん!大丈夫!?」

しずか「え、ええ……何とか――」


――ガシッ


しずか「………え?」

のび太「どうしたの!?しずかちゃん!?」

しずか「……だ、誰かが、足を……」

――グイッグイッ

ズルズルズルズル…!!

しずか「――キャアアア!!」

のび太「しずかちゃん!!」

――ガシッ

31: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)17:26:40 ID:izbkcIVg4
しずか「の、のび太さん……!!」

のび太「し、しずかちゃん……!手を……手を離しちゃダメだよ!!」

グイッ――グイッ――

のび太(何だ……!?何が引っ張ってる……!?)



女「――――ニタァ」



のび太「ヒッ―――!!」

――ズルッ

しずか「キャアアア!!」

のび太「――ッ!?クソ――!!」

グイッ――グイッ――

のび太(す、すごい力だ……!!で、でも……!しずかちゃん……!!)

のび太「うぅ……うっくっ……!」

しずか「……!」

のび太「し、しずかちゃん……!大丈夫だから!絶対、大丈夫だから……!」

しずか「の、のび太さん……」

グイッ――グイッ――

32: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)17:32:31 ID:izbkcIVg4
しずか「……のび太さん、ドラちゃんなら、きっと助けてくれるわよね?」

のび太「当たり前だよ!ドラえもんなら、きっと……!」

しずか「……そうよね。――のび太さん……ドラちゃんを、呼んで来てよね。私、信じてるから……信じて、待ってるから……」

――スルッ

のび太「――ッ!?しずかちゃん!?手に力を入れて!!」

グイッ――グイッ――
ズルッ――ズルッ――

しずか「のび太さん……私、待ってるから……のび太さんがドラちゃんを連れて来るのを、待ってるから……」

のび太「ダメだよ!ダメだダメだ!――しずかちゃん!」

グイッ――グイッ――
ズルッ――ズルッ――

しずか「――のび太さん!私、信じてるから……!!」

グイッ――グイッ――

――――ズルル


のび太「――ッ!!しまっ―――!!」


ズルズルズルズル―――!!

しずか「キャアアアアアァァァァァ……!!」

のび太「し、しずかちゃあああああん!!!」

………。

のび太「……し、しずか……ちゃん?」

33: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)17:46:27 ID:izbkcIVg4
のび太「そ、そんな……しずかちゃんまで……」

クスクスクス…クスクスクス…

のび太「……くそおおおお!!」

ダダッ

のび太「待ってて!ジャイアン!スネ夫!――しずかちゃん!必ず……必ずドラえもんを連れて来るから!!」

クスクスクス…クスクスクス…

――ガシッ

のび太「――うわ!」バタン

のび太(誰かが、足を……!!)



女「―――――ニタァ」


のび太「う、うわあああああ!!」

ズルズルズルズル…!!

のび太(ゴメンみんな……!本当にごめん……!!)

ズルズルズルズル…!

のび太(……ドラえもん……ドラえもん……!)

のび太「――ドラえもおおおおん!!」



???「―――ドッカン!!」

――ズドォォォンン!!

女「ギャアアアア……!!」

のび太「―――ッ!?あ、あれは……!!」

ドラえもん「のび太くん!大丈夫!?」

のび太「ど、ドラえもん!!!」

37: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)23:10:47 ID:hi4A8FoT2
のび太「どうしてドラえもんが!?」

ドラえもん「説明は後!今は、とりあえずここを出よう!――どこでもドア!」

ガチャッ

ドラえもん「のび太くん早く!!」

のび太「う、うん!」

タタッ

――バタン

のび太「はあ……はあ……」

ドラえもん「……まったく、考えもなしにこんなところに来るからだよ」

のび太「それはジャイアンに言ってよ……まさか、こんなことになるなんて……しずかちゃん達が……」

ドラえもん「……分かってる。とりあえず、のび太くんが無事なだけでもよかったよ」

39: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)23:14:42 ID:hi4A8FoT2
のび太「……ところで、どうしてドラえもんがここに?」

ドラえもん「のび太くん達のことが気になって、スパイ衛星を飛ばしたんだよ」

のび太「スパイ衛星?」

ドラえもん「うん。……そしたら、しずかちゃんが……」

のび太「……」

ドラえもん「急いで来たけど、間に合わなくて……ごめん、僕がもっと早く様子を見てたら……」

のび太「そんな……ドラえもんのせいじゃないよ……」

ドラえもん「うん……」

のび太「……これから、どうしよう……」

ドラえもん「とりあえず、一旦家に帰って、準備をしよう」

のび太「じゅ、準備?」

ドラえもん「決まってるでしょ?――みんなを、助けるんだよ…!」

のび太「――うん!そうだね!」

40: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)23:20:50 ID:hi4A8FoT2
~のび太自宅~

のび太「それで、どうするの?」

ドラえもん「まずは、もう一度あそこに行こう!調べてみないと!」

のび太「で、でも、僕達まで連れてかれるかもよ?」

ドラえもん「大丈夫!……ええと、これだ!」

テッテレー

ドラえもん「霊体可視化ゴーグル!霊体凝縮銃!スーパー掃除機!」

のび太「それは?」

ドラえもん「まずこれが、見えない幽霊を見るための道具。これなら、はっきりと幽霊の姿が見える。そしてこれが、幽霊を固める道具。撃った霊が、その場でカチンコチンになるんだよ。そして、そうなったところで、この掃除機で吸うんだ」

のび太「なるほど……」

ドラえもん「僕は掃除機を持つからね。……これは、のび太くんの射撃の腕にかかってるから!」

のび太「……うん!任せてよ!」

ドラえもん「――よし!行こう!」

のび太「うん!」

42: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)23:25:06 ID:hi4A8FoT2
~廃病院~

ドラえもん「――のび太くん!そっち!」

のび太「分かってるよ!」

バキューーーン!!

――ピキン

ドラえもん「今だ!それ!」

ギュオオオオオン……シュポン

のび太「また一体!やったね!」

ドラえもん「喜んでる場合じゃないよ!ドンドン来るよ!」

クスクスクス…

のび太「大丈夫!――みんなの、仇だ!」

バキューーーンバキューーーンバキューーーン……!!

ドラえもん「さすがのび太くん!百発百中だね!」

のび太「どんどん行こう!」

ドラえもん「うん!」

バキューーーン!!
バキューーーン!!
バキューーーン!!

………。

43: 開けた名無しさん 2014/09/18(木)23:59:49 ID:hi4A8FoT2
ドラえもん「……どうやら、幽霊たちはみんないなくなったみたいだね」

のび太「うん……。でも、いいのかな……幽霊たちって、どうなるの?」

ドラえもん「大丈夫だよ。時間が経てば、勝手に元に戻る。そしたら、自分たちで掃除機から出ていくだろうし」

のび太「そっか……なら、大丈夫だね」

ドラえもん「……それより、さっそく調査を始めよう」

のび太「どうやるの?」

ドラえもん「これを使おう!……よいしょっと」

ドシン

のび太「それは?」

ドラえもん「空間の状態を計測する装置だよ。ちょっと待ってね。……ええと……」カタカタカタ…

のび太「……どう?」

ドラえもん「もうちょっと……よし!計測完了!」

ピコーン

のび太「ど、どう?」

ドラえもん「……やっぱり……」

44: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)00:07:02 ID:xFRhTiOO3
のび太「何か分かったの!?」

ドラえもん「うん!……どうやら、この廃病院は、空間の歪みの中心にあるらしい」

のび太「空間の歪み?」

ドラえもん「空間と空間の亀裂みたいなものだよ。この世界には、いくつもの空間があるんだ。超空間、時空間、亜空間……それらは一定の状態で保たれているけど、極稀に空間同士がぶつかり合って、歪が出来ることがあるんだ」

のび太「それだと、どうなるの?」

ドラえもん「本来その空間にあるべきものじゃないものが、空間の壁を越えて出てくるんだよ。昔から、神隠しってのがあるだろ?それは、その空間に人が迷いこんだ時のことを言ってたんだよ。まるで煙のように、突然と消えてしまうんだ」

のび太「そ、それじゃあ、しずかちゃんたちは……!」

ドラえもん「うん。空間の歪みから来た者に、別の空間へ連れてかれたんだよ」

のび太「ええ!?じゃ、じゃあ、どうやって助けるのさ!」

ドラえもん「……方法は、一つしかない」

のび太「ひ、一つ?」

ドラえもん「――僕達も、その空間の歪みに入るんだよ」

48: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)10:34:10 ID:lTeUS0s99
のび太「で、でも……それって……」

ドラえもん「うん……とっても、危険だと思う。本来、その歪はあってはならないものなんだ。
……それに入るということは、何が起こっても不思議じゃない」

のび太「……」

ドラえもん「……それに、仮に入ったとしても、元の世界に戻れる保証もない。下手すれば、永久に戻れなくなる……」

のび太「……」

ドラえもん「……」

のび太「……でも、しずかちゃんが待ってるんだ。ううん、しずかちゃんだけじゃない。ジャイアンもスネ夫も、きっと僕らを待ってる」

ドラえもん「のび太くん……」

のび太「――行こうドラえもん!みんなのところへ!僕らが、助けるんだ!」

ドラえもん「うん!行こうのび太くん!――僕が、絶対なんとかしてみせる!」

50: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)10:55:29 ID:lTeUS0s99
ドラえもん「――なら、のび太くん、準備はいい?」

のび太「う、うん!」

ドラえもん「今から、空間の歪みを具現化するから。飛び込んだら、一気に走り抜けるんだよ?」

のび太「わ、分かった……!」

ドラえもん「……じゃあ、いくよ!」

ウィィィィン……
――ブォォォン!!

ドラえもん「――今だ!」

のび太「――それ!」

ダダダッ!!

51: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)11:08:24 ID:lTeUS0s99
~歪~

ドラえもん「――立ち止まったらダメだよ!走り続けるんだ!」

のび太「う、うん!」

――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!

のび太「――うわぁ!なんか、後ろがどんどん狭くなってきてる!」

ドラえもん「無理やり歪みを開いたから、反作用で元に戻ろうとしてるんだよ!」

のび太「あれに巻き込まれたら、どうなるの!?」

ドラえもん「体がバラバラに、別の空間に流れ着く!」

のび太「じょ、冗談じゃないよ!」

ドラえもん「とにかく!今は走るんだ!」

のび太「うわわわっ!」

ダダダッ!!

53: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)11:29:54 ID:lTeUS0s99
のび太「――ッ!?道の先が明るい!?」

ドラえもん「で、出口だ!!急いでのび太くん!」

――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!

ドラえもん「うわわわっ!」

のび太くん「うわあああああ!!」

ダダダッ!!

――バッ!!

バシュゥゥゥゥゥン!!

ドラえもん「はあ……はあ……」

のび太「はあ……はあ……」

ドラえもん「な、なんとか、間に合ったみたい……」

のび太「し、タヒぬかと思った……」

ドラえもん「……とにかく、あっち側に来れたみたい」

のび太「じゃあ、ここが……」

ドラえもん「うん。しずかちゃん達が連れていかれた場所――おそらく、“あの世”って呼ばれてる場所だと思う――」

55: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)11:43:16 ID:lTeUS0s99
~街道~

のび太「凄く、薄暗いね……。道の脇に立ってる木も、全部枯れてる。太陽が出てるはずなのに、まるでずっと日陰が続いてるみたい……」

ドラえもん「あの世ってくらいだからね。現世のように、煌びやかってわけにもいかないだろうし」

のび太「ね、ねえ……これからどうする?」

ドラえもん「そうだねぇ……とにかく、情報を集めないと……」


――タタッタタッ!!


のび太「――ッ!?な、何かが走ってくる!?」

ドラえもん「な、なんだぁ!?」

???「――ワンワン!ワンワン!」

ドラえもん「あ、あれは!?」

のび太「が、骸骨の、犬!?」

56: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)11:52:05 ID:lTeUS0s99
犬「ワンワン!ワンワン!」

のび太「な、なんか威嚇されてる!」

ドラえもん「しっしっ!あっちいけ!」

犬「ワンワン!ワンワン!」

のび太「全然動かないよ!ドラえもん、何とかしてよ!」

ドラえもん「ええと、ちょっと待ってて!あれでもないこれでもない……!!」ポイポイポイポイ……!!

のび太「ポケットの整理くらいしててよ!」

犬「ワンワン!ワンワン!――ワン!」

――ダッ!

のび太「飛びかかってきた!」

ドラえもん「うわわわっ!」



???「――スカル!やめなさい!」

犬「――ッ!?」ビクッ!

のび太「……と、止まった?」

ドラえもん「な、なんだ?」

???「――もう、スカルったら。勝手に出歩かないの」

のび太「お、女の子!?」

60: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)12:03:52 ID:lTeUS0s99
女「……あら?あなた達は?」

のび太「え、ええと……」

ドラえもん「そ、その……僕達は……」

女「……あなた達、どこか妙ね……肉体の臭いがする……」

のび太「そ、それは……」

女「……もしかして、現世の人なの?」

ドラえもん「――ッ!?」

のび太「――ッ!?」

女「やっぱり、そうなんだ……」

のび太「ど、どうしよ、ドラえもん……」

ドラえもん「どうしようと言われても、どうしましょ……」

女「怖がらなくていいわよ。私は別に、危害を加えるつもりもないし」

のび太「は、はあ……」

女「――自己紹介、しとくわね。私は、レイ。この子は、私の家族で、スカルっていうの。よろしくね」

スカル「ワン!」

ドラえもん「……」

のび太「……」

318: 開けた名無しさん 2014/09/25(木)20:38:49 ID:ZsURDnAYN
>>314
>>60

66: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)12:51:51 ID:lTeUS0s99
~レイ自宅~

レイ「……そっか……じゃあ、ドラえもんとのび太は、連れていかれた友達を助けに……」

のび太「うん……」

ドラえもん「……レイさん。この世界のこと、教えてくれないかな?」

レイ「うん、いいよ。……この世界は、タヒ後の世界……私達は、幽界って呼んでる」

のび太「幽界……誘拐なだけに……」

ドラえもん「のび太くん、面白くないうえに、今はそんなこと言ってる場合じゃないよ」

のび太「ご、ごめん……」

レイ「……うぉっほん。それで、私達はあなたの世界のことを、現世って呼んでるんだ」

のび太「現世……」

ドラえもん「ああのび太くん。何も言わなくていいよ」

のび太「……」

レイ「……あなた達、緊張感がないわね……」

68: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)13:38:22 ID:lTeUS0s99
レイ「幽界は、タヒ後の世界……確かに、現世の人からすれば、薄気味悪いだろうね。
常に影の中にある空、青々とした木も鮮やかに彩られた花もない、タヒの世界……。
だけど、私達にとっては、とても静かで居心地のいい世界なんだ」

ドラえもん「……あの、レイさん」

レイ「ん?どうした?」

ドラえもん「ここに紛れ込んだり、連れ込まれた現世の人は、どうなるの?」

レイ「……」

ドラえもん「……」

のび太「……」

レイ「……君達の友達は、おそらく、幽界の城に連れていかれたと思う」

のび太「幽界の、城?」

レイ「そう。――幽界の王のところに」

ドラえもん「幽界の、王……」

レイ「君達のような存在は、本来ここにいてはいけない存在。命ある者がここにいることは、最大の禁忌なんだよ。
……だからこそ霊界の王により、 “こちら側の存在”に、変えられる」

のび太「――ッ!?そ、それって――!」

ドラえもん「ま、まさか――!」

レイ「――タヒぬ……ということだね」

のび太「――ッ!」

ドラえもん「――ッ!」

69: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)13:51:02 ID:lTeUS0s99
のび太「――そ、そんなの!勝手すぎる!」ガタッ

ドラえもん「のび太くん……」

のび太「しずかちゃん達をここへ連れてきたのは、幽界の人達なんだよ!?
それなのに、連れてきた人間を殺しちゃうなんて、あんまりだよ!」

レイ「……のび太、キミの言ってることは分かる。だけど、ここではそういう“仕来たり”なんだよ。
それが分かるからこそ、一部の霊界の存在は、現世の人を連れてくるんだ。
生ある人を妬み、僻み、恨み……自らのような存在に、変えようとするんだよ」

のび太「だったら、尚更勝手じゃないか!連れてこられた人は、何も悪くないじゃないか!」

レイ「……」

のび太「……」

レイ「……悪いね、のび太。それでも、そういう“決まり”なんだよ」

のび太「――ッ!」

レイ「……」

のび太「……そんなのって……ないよ……」ガクッ

70: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)15:19:24 ID:lTeUS0s99
ドラえもん「……レイさん。助ける方法はないの?」

レイ「……なんとか連れ出して、元の世界に戻れればね」

のび太「そ、それ、大丈夫なの?」

レイ「幽界の人は、現世では思うように力を出せないんだよ。現世の人を連れてこれたのは、幽界の力が強く呼応する場所だけ。
普通の場所なら、せいぜい出来ても驚かす程度なんだ」

ドラえもん「だったら、城からしずかちゃん達を助けて、現世に戻れば……!」

レイ「あるいは……」

のび太「――だったら、行こう!幽界の城へ!」

73: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)15:31:56 ID:lTeUS0s99
レイ「……分かってるの?そこは、幽界の王がいるところだよ?
警備も凄いし、捕まればのび太達だって危ないんだ」

のび太「大丈夫。こっちには、ドラえもんがいるんだ」

レイ「ドラえもん?」

ドラえもん「えっへん!」

のび太「ドラえもんなら、何とかしてくれるよ!」

レイ「……分かった。だったら、私も同行しよう」

ドラえもん「え?レイさんが?」

レイ「私なら、この世界のことに詳しいし、きっとのび太達の助けになるはず」

のび太「……どうして、そこまでしてくれるの?」

レイ「……さっきも言ったけど、私は、ここが好きなんだ。
確かに、現世の人を連れてくる輩もいる。だけど、大半の住民は、平和に暮らしてるんだよ」

ドラえもん「……」

レイ「キミ達がいると、どうも騒がしいことになりそうだからな。早々に、帰ってもらいたいのさ」

のび太「……レイさん。ありがとう」

レイ「なぁに。これは単なる、私のワガママだよ。気にすることはない」

77: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)15:42:09 ID:lTeUS0s99
ドラえもん「――とりあえず、まずはカモフラージュしなきゃ。
レイさんが僕らのことを現世の人だと分かったように、他の人にもばれちゃうだろうし」

のび太「確かに……でも、どうするの?」

ドラえもん「任せてよ。……ええと……」ゴソゴソ……

テッテレー!!

ドラえもん「オバケ化ドリンクぅ!」

のび太「これは?」

ドラえもん「そのまんまだよ。これを飲めば、一時的にオバケみたいな体になれる。本来は、肝試しで驚かせるために使うんだけど……飲まないよりマシだよ」

のび太「へぇ……じゃ、さっそく……」ゴクゴク……

ドラえもん「僕も飲も」ゴクゴク……

――スゥゥゥーー

のび太「――ッ!?なんだ!?体が半透明になった!」

ドラえもん「オバケになったんだよ。レイさん、どう?」

レイ「……いや、驚いたね。匂いは、完全に幽界の人だよ…… 」

ドラえもん「ほら、これなら大丈夫」

のび太「うん!――それじゃあ、行こう!」

78: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)18:10:37 ID:lTeUS0s99
~幽界の城~

ジャイアン「開けろー!こっから出せー!」

スネ夫「無駄だよジャイアン……さっきから叫んでるけど、この牢屋から出してくれるわけないじゃない」

ジャイアン「なんだよスネ夫!だったら、諦めろって言うのか!?」

スネ夫「だって!どうしようもないでしょ!?誰かが助けに来るわけなんて――」

しずか「――のび太さん……」

スネ夫「――へ?」

しずか「のび太さんがいるわ。きっとのび太さんが、ドラちゃんを連れて来てくれる……」

スネ夫「……」

ジャイアン「……」


79: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)18:28:22 ID:lTeUS0s99
スネ夫「……しずかちゃん、それも期待しない方がいいよ。あののび太が、たった一人の状態で逃げ切れたとは思えないし」

ジャイアン「ああ、そうだよな……あの状況じゃ、きっとのび太も……」

しずか「そんなことないわ!だって、のび太さんはここにいないじゃない!私達はみんなここに入れられたのに、のび太さんだけ別の場所とは思えないわ!」

スネ夫「そ、それは……そうだけど……」

ジャイアン「……そうだな。きっと、そうだ!」

スネ夫「ジャ、ジャイアンまで……」

ジャイアン「スネ夫、あいつは、きっと無事だ。そしてあいつは、必ず助けに来る。お前の知ってるのび太は、友達を見捨てるような奴なのか?」

スネ夫「……」

しずか「……きっとのび太さんは、今頃ドラちゃんと方法を探ってるわ。きっと……

しずか(――そうよね、のび太さん……)

80: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)18:34:17 ID:lTeUS0s99
ジャイアン「……こうしちゃいられないぜ!」ガシッ

スネ夫「……どうしたのさ、ジャイアン。鉄格子にしがみついて……」

ジャイアン「決まってるだろ!?なんとか、ここを出るんだよ!のび太ばっかり、いい格好させるかよ!
――ふぬぬぬぬぬ……!!」ググググ……!!

スネ夫「いくらジャイアンの馬鹿力でも、鉄格子を曲げるなんて無理だよ」

ジャイアン「なんだとスネ夫!だったら、どうするんだよ!」

しずか「……何か、方法があるの?」

スネ夫「……はぁ、しょうがないから、僕ものび太を信じてやるよ。
――いいかい?これから、僕の言う通りにしてよ?」

ジャイアン「お、おお……それで?」

スネ夫「まずは――――して、――――……」

しずか「……スネ夫さん、それ、いいと思う!」

ジャイアン「ああ!さすがはスネ夫だ!」

スネ夫「ま、まあね!……じゃ、じゃあ、やるよ……!」

81: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)18:45:17 ID:lTeUS0s99
しずか「――誰かああ!誰か来てえええ!」

兵「……ん?」

しずか「誰かああ!誰かああ!」

兵「騒がしいぞ人間!――む?」

ジャイアン「何がいい考えだよ!そんなの、無理じゃねえか!」

スネ夫「ジャイアンだって絶賛したじゃないか!今さら、僕に文句言わないでよ!」

ジャイアン「なんだとこの野郎!ぶん殴ってやる!」

スネ夫「うわああ!暴力反対!」

兵「……全く現世の人間は……おいお前達!止めないか!」

ジャイアン「こんのやろう!」

スネ夫「ぎゃあああ!」

兵「いい加減にしろ!まったく……!」ガチャガチャ……

しずか「……」

――ガチャン

兵「おい!止め――」

しずか「――今よ!」

ジャイアン「うおおおおおお!!」
スネ夫「うわあああああ!!」

兵「な、なんだと!?体当たり!?――うわぁっ!」バタン!

ジャイアン「今のうちだ!走れ走れ!!」

スネ夫「う、うん!」

しずか「ええ!」

タタタタッ!!

82: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)18:48:50 ID:lTeUS0s99
ジャイアン「作戦成功だな!さすが、スネ夫だぜ!」

スネ夫「前にマンガで見たんだ!うまくいって良かった!」

兵「クソッ――!!」

ピーーー!!ピーーー!!

しずか「笛の音!?」

兵「脱走だー!!捕虜が逃げたぞー!!脱走だー!!」

ダダダダダ……!!

スネ夫「あわわわっ!まずいよまずいよ!兵がどんどん来る!」

ジャイアン「無駄口叩く暇があったら、とにかく走れ!!」

しずか(――のび太さん!!)

タタタ……!!

84: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)19:12:40 ID:lTeUS0s99
~城の外~

のび太「……ん?」

ドラえもん「どうしたののび太くん?」

のび太「いや……今、笛の音が聞こえた気がするんだ。それと、何か金属がぶつかり合う音が……。
でも、きっと気のせいだね」

レイ「のび太、気を引き締めろよ?ここはもう、幽界の王の袂なんだ」

のび太「う、うん……」

ドラえもん「……それにしても、でっかい城……」

レイ「仮にも王の城だからね」

のび太「ここに、しずかちゃん達が……」

ドラえもん「うん……」

のび太「……」

レイ「……では、行くぞ……」

のび太「うん……!」

タタタタッ

85: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)19:24:15 ID:lTeUS0s99
~城内~

ジャイアン「――急げよスネ夫!」

スネ夫「ま、まってよ!ジャイアンが早すぎるんだよ!」

ジャイアン「さっさと走らないと、また捕まるじゃないか!」

スネ夫「そ、そんなこと言っても……って、あれ?しずかちゃんは?」

ジャイアン「一緒じゃないのかよ!」

スネ夫「知らないよ!まさか、はぐれて――」

しずか「――待ってよ二人とも!ちょっと速すぎて……!!」タタタタッ

スネ夫「あ、しずかちゃん!」

ジャイアン「よ、良かった……」

スネ夫「だから言ったじゃないか!ジャイアンが早すぎるんだよ!」

86: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)19:24:28 ID:lTeUS0s99
しずか「今はケンカしてる場合じゃないわよ!早くここを出ましょ!

ジャイアン「あ、ああ!そうだな――」

???「うわあああああ!!」

スネ夫「――ッ!?あ、危ない――!!」

しずか「――え?――キャッ!!」ガバッ!!

――ブオン!!

ジャイアン「後ろから斬りかかられた!?」

しずか「あ、ありがとう、スネ夫さん」

スネ夫「いいんだよ。――誰だよ!危ないだろ!!」

ジャイアン「俺に任せろ!うおりゃあああ……ああ……あん?」

???「はあ……はあ……」

スネ夫「お、お前は……!!まさか……!!」

???「クソッ――!!躱された!」

しずか「そ、そんな……のび太さん!?」

のび太「……」

88: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)19:37:19 ID:lTeUS0s99
しずか「のび太さん……信じてたわ!」

スネ夫「の、のび太……やけにボロボロじゃないか……」

のび太「……」

ジャイアン「の、のび太……助けに来て――」

のび太「――そいつを、渡すんだ!!」

ジャイアン「――え?」

スネ夫「そ、そいつって……」

しずか「わ、私……?」

ジャイアン「ど、どうしたんだよのび太!」

のび太「いいから!早く渡すんだ!」

しずか「の、のび太さん……どうしちゃったの!?」

89: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)19:37:39 ID:lTeUS0s99
スネ夫「のび太!お前なんか変だぞ!?刀なんか握り締めて!」

のび太「いいから!」

ジャイアン「のび太!いい加減にしろ!つまらない冗談なんか言ってんじゃ……!」

のび太「僕は本気だよ!ジャイアン!!」

ジャイアン「の、のび太……」

スネ夫「のび太!しずかちゃんが、どんな気持ちでお前を待ってたか……分からないのか!?」

しずか「……」

のび太「……」

ジャイアン「だ、ダメだ!話にならない!――逃げるぞ!」

しずか「え!?で、でも……!」

スネ夫「いいから!今ののび太は変だよ!逃げよう!」

しずか「の、のび太さん!!」

タタタタッ

のび太「――ッ!ま、待て――」

兵「――いたぞ!こっちだ!」

のび太「――ッ!?く、クソッ!」ダッ――!!

90: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)19:44:51 ID:lTeUS0s99
~城内~

ドラえもん「……なんか、やけに騒がしいね……」

のび太「うん……。何かあったのかな?」

レイ「……誰かが、脱走したみたい」

ドラえもん「脱走?……まさか!」

のび太「うん!きっとみんなだよ!」

レイ「のび太達の友達?」

のび太「うん!」

ドラえもん「こうしちゃいられない!……はいのび太くん!凝縮銃!」

のび太「ありがと!」スチャッ

ドラえもん「凝縮銃はそれ一つしかないからね!大事に使ってよ!」

のび太「分かった!」

レイ「じゃあ、急ごう!声の感じから、多分あっちだ!ついてきて!」

ドラえもん「うん!」

タタタタッ

91: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)19:51:09 ID:lTeUS0s99
ジャイアン「はあ……はあ……!」

スネ夫「はあ……はあ……!」

しずか「はあ……はあ……!」




ドラえもん「……!」

のび太「はあ……はあ……!」

レイ「――ッ!人の匂い!近いよ!」

ドラえもん「もうすぐだ!」

のび太「み、みんな……!」


――ダッ!!


ジャイアン「――ッ!?」

スネ夫「――!!」

しずか「――ッ!」

ドラえもん「――あッ!」

のび太「――ッ!」

94: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)19:59:50 ID:lTeUS0s99
ドラえもん「……じゃ、ジャイアン……スネ夫……しずかちゃん……!」

のび太「――み、みんなぁ!!」ダッ―!!

ジャイアン「――ッ!?く、来るんじゃねえ!!」

のび太「え――ッ!?」

スネ夫「お前のび太か?本当にのび太か!?」

しずか「……」ブルブル…

のび太「な、何言ってるの!?当たり前じゃないか!」

ジャイアン「本当に本当だろうな!?また、斬りかかったりしないよな!?」

のび太「斬りかかる!?」

ドラえもん「……みんな、どういうこと?」

スネ夫「じ、実は……」

95: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)20:05:36 ID:lTeUS0s99
のび太「――ええ!?僕が、しずかちゃんを!?」

ジャイアン「あ、ああ……」

しずか「……」

スネ夫「あれは、間違いなくのび太だったよ」

ドラえもん「そ、そんな、あり得ないよ!だってのび太くんは、ずっと僕と一緒だったんだよ!?」

ジャイアン「じゃ、じゃあ、あれは……」

しずか「……さっきののび太さん、普通じゃなかったわ」

スネ夫「うん……そうだったね……。もしかしたら、偽物かも……」

ジャイアン「で、でもよぉ!俺のこと、呼んでたぞ!?」

ドラえもん「……」

のび太「……」

レイ「……のび太、ドラえもん。再会して積もる話もあるだろうけど、今はとにかく逃げよう」

97: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)20:36:28 ID:lTeUS0s99
ドラえもん「と、とにかく、みんな無事で良かった!今はとにかく、ここから逃げよう!」

のび太「う、うん!」

レイ「行くよ!みんな、ついてきて!」

タタタタッ

ジャイアン「……のび太。どうやらお前は、俺が知ってるのび太みたいだな」

のび太「当たり前じゃないか!」

スネ夫「なあのび太、あの女の人は?」

のび太「レイさんだよ。僕らをここまで、案内してくれたんだ」

ジャイアン「そうか……この野郎!来るのが遅いんだよ!」

スネ夫「そうだぞ!のび太のくせに!」

のび太「な、なんだよそれ……」

しずか「……」

レイ「無駄話をしてないで走って!すぐに追っ手が来るよ!」

98: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)21:24:14 ID:lTeUS0s99
~城内某所~

???「――そうか……脱走されたか……」

兵「はっ!人間は、現在も逃走中です!」

???「兵士長はどうした?」

兵「兵士長殿は深傷を負い、しばらくは動くこともままならないかと……!」

???「……人間めが……仕方あるまい。儂が出向く」―スクッ

兵「――ッ!?で、ですが……!」

???「兵士長が動けぬ今、誰かが指揮を執らねばならないだろうて……」

兵「は、はっ――!」

???「門の警備を固めよ。ネズミ一匹とて、逃すことは許さん……!!

99: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)21:38:05 ID:lTeUS0s99
~城門付近~

レイ「……ダメだ。警備が固められてる……」

ガヤガヤガヤガヤ…

しずか「これじゃあ、出れないわね」

スネ夫「ど、どうするの?」

ドラえもん「任せて。ここは、石ころ帽子で……」ゴソゴソ…

――バチバチバチ…!!

ドラえもん「あばばばばばば……!」――バタン

のび太「ど、ドラえもん!!」

ジャイアン「大丈夫かよ!ドラえもん!」

ドラえもん「うぅ……四次元ポケットが……使えない……」

のび太「え、ええ!?」

しずか「何ですって!?」

100: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)21:46:11 ID:lTeUS0s99
スネ夫「ど、どういうこと!?」

ドラえもん「た、たぶん、ここには、凄まじいエネルギーが集まってるみたいなんだ……。それが、四次元空間にまで浸透してて、エネルギーの壁を作ってるんだと思う 。
道具を取り出すことは、出来ないよ」

ジャイアン「じゃ、じゃあ、ひみつ道具なしになるのかよ!」

ドラえもん「うん……そういうこと……」

スネ夫「そんな!道具なしで、どうやって帰るのさ!」

レイ「……たぶん、この城の中だからだよ。この城は、幽界の中心。幽界中のエネルギーが集まってるんだ」

しずか「じゃあ、ここさえ出れば……!」

のび太「うん。さっき城の外だと、使えたよ」

ジャイアン「……問題は、どうやって出るか、だな……」

……。

101: 開けた名無しさん 2014/09/19(金)21:53:33 ID:lTeUS0s99
ドラえもん「今の武器は、のび太くんが持ってる凝縮銃だけ……でも……」

スネ夫「あれだけの兵士を、銃1丁で突破なんて、出来るわけないよ」

しずか「……それに、もしかしたら、城の外にもたくさん兵士がいるかもしれない…… 」

ジャイアン「……万事、休すか……」

のび太「……」

ドラえもん「……」

レイ「……一つだけ、抜け道がある」

のび太「――ええ!?」

しずか「本当なの!?」

レイ「ああ。この城の、秘密通路だ。そこを通れば、幽界の外れまで行ける」

ジャイアン「なら、早くそこへ――!」

レイ「――ただ、一つ問題がある」

ドラえもん「……問題?」

レイ「そこに行くためには、玉座の間を抜ける必要があるんだ」

スネ夫「そ、それって……つまり……」

レイ「ああ。――幽界の王がいるところへ、行かなければならない……」

112: 開けた名無しさん 2014/09/20(土)16:13:58 ID:AQXVu8NZm
のび太「幽界の、王のところ……!」

レイ「幽界の王は、幽界の秩序を守る存在……のび太達の存在は、決して許しはしない。その王がいる場所をわざわざ通るんだ。
――どれほど危険かは、言うまでもないだろう」

スネ夫「……!」

しずか「どうすればいいの……?」


……。


ジャイアン「……でも、行かなきゃ帰れないんだろ?だったら、進むしかないぜ!」

のび太「……うん!そうだよ!みんながここから無事に帰るためなら、進むしかない!」

スネ夫「で、でも!相手は幽界の王だよ!?」

ドラえもん「大丈夫だよ!僕の道具は使えないけど、みんながいれば、きっと何とかなるよ!だって僕達は、最高の友達なんだから!」

しずか「……そうね。その通りよ!」

スネ夫「……」

ジャイアン「大丈夫だよスネ夫!みんな、一緒なんだ!」

スネ夫「う、うん……!」

レイ「……話は、まとまったようだな」

のび太「――うん!行こう!みんなで、帰るために!!」

113: 開けた名無しさん 2014/09/20(土)16:24:30 ID:AQXVu8NZm
~城内通路~

――タタタタッ

レイ「こっちだよ!みんな!」

ドラえもん「うん!」

スネ夫「……」

ジャイアン「どうしたんだよスネ夫。難しい顔して……」

スネ夫「え?い、いや……おい、のび太」

のび太「ん?なに?」

スネ夫「……あのレイって人、本当に味方なのか?」ヒソヒソ

ジャイアン「は!?何言ってんだよ!俺達を外まで案内してくれてるんだ!当たり前じゃないか!」ヒソヒソ

のび太「そうだよスネ夫」

スネ夫「……でも、少し詳しすぎない?ここ、この世界の王の城だよ?そんなところの秘密通路なんて、何で知ってるのさ」ヒソヒソ

ジャイアン「それは!……確かに、そうだよな……」ヒソヒソ

のび太「……」

スネ夫「今は味方かもしれない。だけど、用心するに越したことはないよ。――あの子も、幽界の人物なんだから……」ヒソヒソ

レイ「………」

――タタタタッ

114: 開けた名無しさん 2014/09/20(土)16:58:36 ID:AQXVu8NZm
~玉座の間~

レイ「――着いたよ。この扉の中が、玉座の間だ」

しずか「大きな扉ね……」

レイ「見た目は大きいが、そこそこ簡単に開くんだ。――じゃあ、入るぞ?」

のび太「う、うん!」

ジャイアン「幽界の王……う、腕がなるぜ……」

スネ夫「……」

ギギギイィ――

ドラえもん「……」

のび太「……誰も、いない?」

しずか「そうみたい……今のうちに行きましょ」

ジャイアン「お、おお……」

カツカツ…

レイ「……油断するなよ」

しずか「ええ……」

スネ夫「――ッ!?み、みんな!!」

ジャイアン「――ッ!!」

のび太「な、何!?」

――ゾロゾロゾロゾロ…!!

ドラえもん「兵士がたくさん出て来た!?」

ジャイアン「こ、これは……!!」


???「――待っていたぞ、現世の者共……」


しずか「――ッ!?あ、あなたは……!!」

幽界の王「そうだ。儂が、幽界の王だ。貴様達には、ここで止まってもらおう……」

115: 開けた名無しさん 2014/09/20(土)17:14:02 ID:AQXVu8NZm
ドラえもん「幽界の王……!」

のび太「お、大きい……!」

ジャイアン「巨大な……骸骨!?」

しずか「こ、怖いわ……!」

王「畏怖したか人間ども。おとなしく、投降するがいい。悪いようにはしない」

のび太「悪いようにはしないって……どうせ、僕達を頃すんだろ!?」

王「……妙なことを言うものだ……まあいい。詳しくは後ほど聞いてやる。――構え」

兵「―――」

スチャスチャスチャ…!!

のび太「……!!」

ドラえもん「か、数が、多すぎる!」

スネ夫「……や、やっぱり罠だったんだ!」

しずか「えっ!?」



117: 開けた名無しさん 2014/09/20(土)17:21:49 ID:AQXVu8NZm
スネ夫「最初っから変だったんだよ!そのレイって子も、幽界の王の手下だったんだよ!」

レイ「――ッ!?」

ドラえもん「スネ夫!?なにを!?」

スネ夫「だって変でしょ!?なんでこの城のことこんなに詳しいんだよ!僕達を助けるふりして、ここに連れて来るつもりだったんだよ!」

レイ「ち、違う!私は、ただ……!!」

スネ夫「ただ、何さ!!」

レイ「……」

スネ夫「ホラ何も言えない!やっぱり、敵だったんだよ!!」

ジャイアン「……!」

しずか「……レイ、さん……」

レイ「……」

王「……レイ……なるほどな、そういうことか……」

119: 開けた名無しさん 2014/09/20(土)17:31:49 ID:AQXVu8NZm
王「……いずれにしても、ここで貴様らの進攻も終わりだ。諦めろ」

スチャスチャスチャ…!!

ドラえもん「も、もうダメだ……!」

ジャイアン「ここまでかよ……!!」

しずか「……!!」

スネ夫「ま、ママあああああ!!」

のび太「ここまで来たのに……ここまで、来たのに……!!」

レイ「――ッ!!」

王「―――……捕えろ!!」

兵「はっ!!」

ダダッ!!

ドラえもん「―――ッ!!」

ダダダダッ!!

――バッ!!

兵「――ッ!?な、何だ!?――うわっ!!」

――ガバッ!!

のび太「――ッ!?あ、あれは――!!」

スカル「ワンワンワンワン……!!」

レイ「――ス、スカル!!」

120: 開けた名無しさん 2014/09/20(土)17:50:25 ID:AQXVu8NZm
王「うろたえるな!!たかが犬一匹に何を!!」

スカル「ワンワンワン!!――ウウウゥゥゥゥ……!!」ムクムクムクムク…!!

ドラえもん「あれは……!!」

のび太「スカルが……大きくなっていく!?」

巨大スカル「――ウオオオオオオオオンン!!」

兵「あ、あれは……!!」

兵「まさか……!!」

王「――妖浪か……!」

121: 開けた名無しさん 2014/09/20(土)17:50:35 ID:AQXVu8NZm
スカル「――ガアアアアア!!」

兵「う、うわあああああ!!」

ジャイアン「な、何がどうなってやがる!!」

のび太「わ、分かんないよ!」

レイ「――何をやってる!!今のうちに逃げるぞ!!」

ドラえもん「レイさん!?」

レイ「今しかチャンスはないぞ!!急げ!!」

スネ夫「――ッ!?で、でも――!!」

しずか「――みんな!行きましょ!」

のび太「しずかちゃん!?」

しずか「今は、レイさんを信じましょう!!――今しか、チャンスはないわ!!」

ドラえもん「う、うん……!!みんな!行くよ!!」

のび太「わ、分かった!!」

――ダダダダッ

王「――ッ!人間どもを逃がすな!!」

兵「は、はい――うわっ!!」

スカル「ウオオオオオオオオンン!!」

王「チィッ!!妖浪めが……!!」

ワアアアアアアアアア…!!

130: 開けた名無しさん 2014/09/21(日)09:57:37 ID:movc9MEPN
~隠し通路~

ダダダダッ

レイ「走れ!走れ!追っ手が来るぞ!」

スネ夫「ひいいいい!!」

ジャイアン「おい!この道、本当に大丈夫なのかよ!」

のび太「そんなの、分かんないよ!」

ドラえもん「とにかく、今は走るんだ!少なくともここにいたら捕まっちゃう!」

しずか「そうよ!今は、走りましょう!」

ジャイアン「仕方ねえな!」

ダダダダッ

131: 開けた名無しさん 2014/09/21(日)10:05:41 ID:movc9MEPN
のび太「―――ッ!?通路の向こうが明るい!?」

ドラえもん「しめた!外だよ!」

レイ「もうすぐだ!」

ダダダダッ

――ダン!

スネ夫「そ、外だー!!」

ジャイアン「やったぜチクショー!!」

のび太「出られたんだね!」

しずか「ええ!城の外よ!」

ドラえもん「僕のポケットも使える!……ええと……!!」

ポイポイポイポイ…!

ドラえもん「はいみんな!石ころ帽子被って!」

レイ「なんだこれは?」

のび太「いいから!早く被って!」

兵「――こっちだー!!外にいるぞー!」

ダダダダッ

しずか「追手が来るわ!」

ドラえもん「早く被るんだ!」


兵「おいお前達!大人しく……!――ん?」

兵「誰も……いない?」

ザワザワ…

133: 開けた名無しさん 2014/09/21(日)11:29:22 ID:movc9MEPN
~森の中の道~

ジャイアン「……何とか、抜けれたみたいだな……」

ドラえもん「ここまで来れば、もう大丈夫だろうけど……いちおう、まだ帽子は脱がないでね」

レイ「それにしても、この帽子は凄いな……兵士がまったく気付かないとは……」

のび太「ドラえもんの道具のおかげだよ」

スネ夫「でもこれで、ようやく帰れるね」

ドラえもん「そうだね。さっそく、現世に帰ろうか」

しずか「そうね……」

のび太「どうするの?」

ドラえもん「これを使おう。……よいしょ」ドシン

のび太「それ、空間を調査するやつ?」

ドラえもん「そうそう。さっき調査した時に、空間の状態を記録させてたんだよ。……まあうまくいくかは分からないけど」

ジャイアン「とにかくやってみようぜ!」

ドラえもん「うん、そうだね……。でもみんな、気を付けてよ?さっきのび太くんと来た時もそうだったけど、空間のトンネルは不安定なんだ。開いたら、すぐに走るんだよ?」

スネ夫「わ、分かった!」

134: 開けた名無しさん 2014/09/21(日)11:43:31 ID:movc9MEPN
レイ「……みんな、帰るんだね」

のび太「うん。レイさん、本当にありがとう。キミのおかげで、こうして帰ることが出来るんだ」

レイ「礼には及ばないよ。……それに、お礼を言いたいのは、私の方だし……」

のび太「え?」

ドラえもん「じゃあやるよ!」カタカタカタ…

スネ夫「う、うまくいくかな……」

ジャイアン「いくさ!じゃないと承知しないからな!」

ドラえもん「一生懸命やってるだろ!静かにしててよ!」カタカタカタ…

しずか「……」

スネ夫「……」

ジャイアン「……」

のび太「……」

レイ「……」

135: 開けた名無しさん 2014/09/21(日)11:43:37 ID:movc9MEPN
カタカタカタ……ピコーン!

ドラえもん「や、やったあ!うまくいったぞ!」

ウィィィィン……
――ブォォォン!!

ドラえもん「空間の歪が開いた!走るんだ!」

ジャイアン「おお!」

スネ夫「ママあああ!」

しずか「ええ!」

のび太「うん!」

レイ「気を付けるんだよ!」

のび太「うん!本当に、ありがとう!」ダッ――!

タタタタタ…!!

レイ「……」

レイ「ありがとう、か……それは、私のセリフなんだがな……」

136: 開けた名無しさん 2014/09/21(日)12:48:59 ID:movc9MEPN
~歪~

ドラえもん「みんな!出口まで一気に走るんだ!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ…!

のび太「ドラえもん!また空間が!」

ドラえもん「いいから走って!」

ジャイアン「あれに巻き込まれたら、どうなるんだよ!」

のび太「とんでもないことになるらしい!」

スネ夫「とんでもないこと!?ま、ママー!!」

ジャイアン「スネ夫!泣く暇があるなら必タヒに走れよ!」

ドラえもん「もうすぐだよ!もうすぐ出口だ!」

しずか「……!」

のび太「うあああああ!」

ダダダダ…!!

――ババッ!!

バシュゥゥゥゥゥン!!

ジャイアン「はあ……はあ……何とか、間に合ったな……」

スネ夫「く、空間が……閉じちゃった……」

ドラえもん「み、みんな……よく頑張ったね……」

140: 開けた名無しさん 2014/09/21(日)14:38:07 ID:movc9MEPN
のび太「……ここは……」

スネ夫「廃病院の、中?」

ジャイアン「――って、ことは……!!」

ドラえもん「うん!帰ってきたんだよ!」

のび太「や、やったああああ!!」

スネ夫「良かったよー!ママー!」

ジャイアン「もう二度と、肝試しなんてごめんだぜ!」

ドラえもん「そうだね。子供だけで、夜出歩いちゃだめだよ?」

スネ夫「肝に銘じる……」

のび太「ねえ、帰ろうよ!僕らの家にさ!」

一同「うん!」

スタスタ…